[アナデジ写真記]
毎週だいたい金曜日に更新するblog。
2022/8/31
―Minolta-α3xi試し撮り―
初めてのフィルム撮影
以前に修理したMinolta-α3xiの試し撮りを燈花会が始まるまでにしてきた。(燈花会の記事)
4時ごろに到着し,奈良交通の市内循環,「破石町」(ワリイシチョウ)のバス停から歩き始める。手始めに飛び火野へ向かおう。2時頃に雨が降ったせいで強烈な湿気に包まれ,既にシャツは斑点模様になっていた。
飛び火野
ガードレールの切れ目から草原に足を踏み入れ,濡れた草で滑らぬよう気を付けながら進む。今は小鹿が可愛らしい時期で,母鹿とともに散歩する様子がよく見られる。後ろからやって来る喧しいカップルに蹴散らされないうちにさっと写真に収める。
春日大社
今度は急斜面を登り,春日大社の表参道へ向かう。10月の末に若宮のお社を新しくするようだ。確か20年に一度,建物を改めるものだったと思う。伊勢神宮などに行くとお宮の横に遷宮用の土地が用意されているのが良く分かる。
遷宮を知らせる門をくぐり,参道を進む。燈花会のために涼し気な浴衣を着た女性,子供連れの家族とすれ違いつつ進み,二の鳥居にお辞儀をすると左側に春日大社が見えてくる。
朱く塗られた門を通り抜け,お賽銭をして藤棚の横に置かれたベンチで休む。すでに汗だくになってしまい,お茶をがぶ飲み。少し休憩して次は東大寺の二月堂に向かうことにした。
春日大社の横を通り,若草山の麓へ抜ける。そうすれば二月堂へたいして山を登らずに向かえるのだ。
二月堂
到着する頃には力を失いつつある太陽が二月堂を黄色味を帯びた光で照らすようになり,雲の隙間から西方を導いている。暗くなりつつあるので慎重に設定を確かめ,時間をかけて一枚ずつ撮っていく。デジタルのカメラではISO感度を上げれば良いだけで,それほど気に掛けなくても良いのと対照的であった。慣れれば何てことないだろうが,プレビューを見れないため余計に不安だった。
二月堂での撮影に満足していると,後程合流予定の弟から近鉄奈良駅に到着したと予想よりも遥かに早い連絡を受ける。県庁の前で待ち合わせにしているので慌てて山を下りることにした。大仏殿の前で一枚,駐車場で一枚撮って今回の試し撮りを終わる。
初めてのフィルムカメラでの撮影であるものの,満足に撮影でき,カメラに異常がないことも確認できた。古くてエントリー機であり,不評だった機種ではあるものの,チャコールの革を纏う世界で一台のカメラである。大切に色々なフィルムを入れて風景を切り取っていきたい。