2026/01/16
フィルムカメラにPORTRAを詰めて南の海へ ⅼ NikonFM2
先週は厳冬の日本海に行った話を書いたが、今週は熊野灘。
両方とも正月休みで、5日間の間に南の海と北の海の両方に行ったことになる。日本の中でもこれほど違った海がある地方はなく、近畿地方くらいであろう。今回は早朝ではなく朝普通に6時に起きてそれから出発することにした。国道165号で奈良県入りし、葛城山の麓を通って大淀町へ。そこから国道169号で熊野へ。途中に目立った街もないので閑散とした道を一人でゆく。最高地点の伯母峰峠では路肩に雪が積もっていた。熊野川の支流である北山川の横を走り続け、三重県に入った辺りで北山川とも169号とも分かれてそのまま南へ。そうすると大阪から3時間半程度で太平洋まで抜けられる。
獅子岩の後ろにある喫茶店で昼食をいただき、ここでFM2にPORTRA400を詰める。今回は青くて暖かい熊野灘を撮ろうと思い、フィルムも最上級のものとしてPORTRAを選んだ。予想通り天気も良く、絶好の写真日和だった。
時刻は14時を過ぎており、いつもなら帰り始める時間だが、今回は今から撮影開始。例によってまずは七里御浜に下りる。
今日も七里御浜は美しい。よく行く日本海の砂浜は小さな湾にある小ぶりな砂浜だが、新宮から熊野まで22km続く大きな浜なので遠くまで延々と浜が続く。浜の南端に行くほど砂利浜で小石の大きさは大きく、北端に行くほど小さくなって砂浜になる。北端の方が波打ち際に近付けるので北端の方が好きだ。
熊野灘の海水は透明度が高く、透き通った水色をしている。より見たままを表現すべく今回はPLフィルターを使ってみた。ちゃんと撮り比べている訳ではないのでその効果ははっきりしないが、綺麗な色になってくれた。私が買ったPLフィルターはC-PLフィルターではなく単なるPLフィルター。前者はカメラのAFが効くように円偏光板を挟んでいるが、後者にはない。その分お値段は安くて900円程度で購入できた。AFを使う人は買わない方が良いが、私の持っているレンズの大部分はMFレンズなのでこちらで良い。効果もちゃんと出てくれたので大満足だ。
フィルターを外して再び南側を撮ってみる。うーん、やはりPORTRAは美しい。1本4000円程するが、やはり良い。デジタルカメラも美しい絵を描くが、それでもPORTRAは良いし、文句の付けようがない。私がレタッチしてもこれほど綺麗にできないし、まだまだ私はフィルムを使わないといけないようだ。
ある程度撮れたので七里御浜から引き揚げて今度は鬼ヶ城へ。鬼ヶ城へ行くのは車の駐車が少し面倒なので来ないことが多いが、今回は海の写真を撮ると決めていたので、あまり時間はないが立ち寄ることにした。さっきとは打って変わって完全な岩場で磯なので波は荒々しく打ち付けるし、地形が複雑なので水も多様な動き方をする。
徐々に日も傾いてゆき、跳ねる飛沫にも横から夕日が当たる。波の頭がキラキラと輝く様子をPORTRAはしっかり写してくれた。そして海の中は澄んでいて空気と混ざって綺麗な水色である。
キラキラ輝く水面と複雑な水の動きに魅了されて気づけばカウンターは24枚まで進んでいた。
水平線に近づいた太陽は別れを急ぐらしく山の影に駆け込んでゆく。気温も一気に下がってくる。あまり遅くなるのも帰りが辛いのでこのあたりで帰ることにした。熊野灘に別れを告げ、国道24号、309号、169号と乗り継いで奈良盆地へ。年末の奈良は思ったよりも道が空いており、抜け道はあまり使わずに京奈和道、大和中央道、阪奈道路と順当に大阪へ戻る。結局熊野を出てから生駒で給油するまでノンストップで走り続けた。その甲斐あって生駒まで3時間程度で到着できた。
2025年は雪の日本海に始まり夕暮れのきらめく熊野灘で終わり。2026年も同じように真冬の日本海が始まりだった。ようやく撮りたいものが定まってきて、今年はより積極的に海の写真を撮りたいと思う。
よく分からないところに話は逸れたがこれでおしまい。PORTRAは非常に値が張るがやはりPORTRAはPORTRA。大量には使えないものの、ここぞというときに使っていきたい。今週も皆様にとって良き週末となりますように。