[アナデジ写真記]
毎週だいたい金曜日に更新するblog。
2025/10/17
フィルムカメラと夏の残滓∣NikonFM10
今年の夏は暑かった。梅雨も短くひたすら長い。10月に入って漸く昼間でも30℃を超えないようになった。夏が長くなったとはよく言われるが実はそうではなく、夏に似せた無の季節ができたと私は解釈している。
夏という爽やかな果汁の底に溜まった澱のようなもの、ドロっとしていて味はなく、しつこくまとわりつく様はまさに残滓といったところではないだろうか。
9月の中頃になって朝晩は冷えるようになっても日中は依然として耐え難き暑さで、積極的に外に出ようという気にはならない。先週に引き続き朝だけ写真を撮りに出かけたのでまとめたいと思う。
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今回は吉野と東吉野。東の吉野とは書いてもあの吉野とは位置的にはかなり離れている。吉野からは吉野川と名を変えた紀の川を遡って川上村の手前まで行き、支流の高見川をしばらく進むと東吉野村の役場に出る。今回はそこからさらに遡上して丹生川上神社の中社へ行ってきた。
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スタートは吉野。吉野川のキャンプ場辺りから近鉄の吉野川橋梁へ向かって歩く。すでにキバナコスモスが咲き始めており、オレンジ色の花がちらほらと見受けられた。
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橋へは20分程で到着し対岸からは特急列車がやってきた。1928年に架けられた全長242mの上路式トラス橋で線路は水面から19mの高さを通っている。
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橋の下ではアユを釣る釣り人。
私も河原に下りてみた。まだまだ光は潤沢に降り注いでいて川面はキラキラと光る。
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吉野でも暑くなってきたので、さらなる涼を求めて東吉野へ。30分ほど車を走らせると丹生川上神社に到着。
今回のカメラはFM10でレンズはAi Nikkor 50mm f/1.4。フィルムはProImage100。FM10は貰い物でオーバーホールに出しているF2の代わりに使っていたのだが、非常に軽くて十分な機能を備えており、初心者にはちょうど良さそうなカメラだった。
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車を降りてお参り。拝殿の裏には相生の杉という2本の大樹が聳えていた。この杉の周りを八の字を描くように歩き、最後に間に立って両方の杉を触るようにすると木のパワーが授けられるそうだ。
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杉の根元に目をやると元々は根の隙間だったのだろうか、杉から榊が生えていた。
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一通り参拝し、神社から目の前を流れる高見川に下りてみる。丹生川上神社は龍神信仰であるので水とは密接に関わっている。少し上流には夢淵と言われる大きな淵があり、高見川と四郷川、日裏川の三川が合流している。神代には神武天皇が大和平定のために戦勝祈願されたとされているようだ。
小さな木橋を渡る。小さなトンボがとまっていた。
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川に降りたら涼しいのかと思いきやものすごく暑くあっさりと退散。東吉野でも10時になると耐えられない暑さになってきたので、大阪に帰ることにした。ちょうどフィルムもなくなったのでちょうどいいだろう。
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急に終わってしまうが、今回はここまで。今週も皆様にとって良き週末となりますように。
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