blog | らいちょうくんの写真館 blog | らいちょうくんの写真館

Grouse Photograph Gallery

カメラを持って"世界"を歩こう。

[アナデジ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2025/9/5

毎日カメラを持ち歩くということ。

前回のお話

 まだまだ、これからも一眼レフ-早朝の吉野とD780

 今年の夏は昨年を上回る暑さだったのと、私自身も転職活動をしていたことで思うように写真が撮れていなかった。春から今までで通したフィルムの本数は例年の半分くらいになってしまった。大好きなフィルムも思うように使えていないので、デジタルになるともっと頻度が下がってしまった。

 8ヶ月続いた転職活動もようやくを実を結んで、少しは写真を撮りやすくなってきた。(資格試験があるのでそれほど派手には出かけられないが…)今回は久しぶりにNikonD780を持ってスナップをすべく奈良県は吉野に行ってきた。大阪では朝でも28度くらいあるが、吉野まで行けば23度だった。朝3時に起きて高速道路を使い、1時間半程度で到着。今回デジタルカメラを選んだ理由はもう一つあって、それはタイムラプス動画を撮ってみたかったことだ。実は2週間前も同様に出かけており、そのときにインターバル撮影でタイムラプス動画を撮っている人がいて触発されたような形だ。D780でもできるのか調べてみるとできそうなので、今回はその試し撮りも兼ねて吉野を散策することにした。

 設定は最高画質の2160P30fpsにして2秒毎に撮影で1時間続けた。設定に苦労したので開始が遅れてしまったが、無事に撮影を開始。撮影中は緑のパイロットランプが点くだけで画面も真っ暗なのでかなり不安だったが、撮影終了後高速で雲が湧いたり消えたり、日が差したり雲に隠れたりと1時間の様子が1分に収まっていた。カメラの横でずっと待機していたのだが、これほど雲が流れていると気づかなかった。撮影の成果自体はYouTubeで公開しているので見ていただければと思う。

 さて、1時間の撮影も終わったところでササっと三脚やらを撤収し、暑くなる前に軽くスナップする。デジタルカメラでスナップするのは6月末以来で3ヶ月ぶり。いつもはフィルムなのでゆっくりと撮るが、デジタルだとすぐに確認できる上に実質撮影枚数に制限がないのでいつもよりもスピードが出てサクサク撮れる。メインはやはりフィルムであるが、たまにはデジタルも悪くないなと思う。それにデジタルとは言っても私のカメラはD780なのでレフ機。結局光学式ファインダーを覗いているし、レンズもフィルム用のレンズなのでマニュアルフォーカス。露出モードもMモードにしているのでフィルムカメラを使う時と実はほとんど変わらない。

×拡大画像

 ピントを合わせる前はぼやけて見える風景もピントリングを回してやるとスッとクリアになる。初めは難しいマニュアルフォーカスも慣れてしまえばそれほど難しくないし、むしろ楽しいとさえ感じる部分だ。Nikonのカメラにはフォーカスエイドもあるので、精密に合わせたいときはファインダーの左下を見ればどちらにピントリングを回せば良いのか教えてくれる。レンズから入ってくる光をモニターを介さずに直接、生で見られるというのは一眼レフでしかできない体験で、カメラの仕組みがブラックボックス化していく中で貴重な仕組みだと思う。それに加えて、レンズを変えれば見える世界の広さが変わり、望遠レンズを付けたときの新たな力を手に入れたような感覚は実に素晴らしい。

 今回も始めは135mmを選択。被写体には近づきすぎずに少し離れて撮れる。望遠なので背景も小さくなりやすく、余計な物が写りづらくて便利だ。

×拡大画像
×拡大画像

 一見50mmで撮ったものと違いがないような写真でも望遠で撮ると近いところが緩やかにぼやけていたり、遠くの背景が大きく写ったりとよく見ると望遠らしさがある。135mmはNikkorZのPlenaと同じ画角だ。Plenaでも使いにくいという声はたまに聞き、確かに慣れるまで使いづらい画角ではある。しかし、慣れてしまえば非常に楽しく勧めたい画角だ。

×拡大画像

 吉野川沿いに少し歩くと製材所が左手に見えるようになる。吉野は杉の産地で所狭しと製材所が並ぶ。いつ通っても煙突からは白い煙が流れている。レンズは135mmから50mmに変更。

×拡大画像
×拡大画像

 原木や製材した材木だけでなく、あちらこちらに木の切れ端が転がっていて杉のひんやりとした香りが漂っていた。

×拡大画像

 反対側を見れば取水口のハンドル。今は使われていなさそうだ。

×拡大画像

 頭上には近鉄の吉野川橋梁が通る。日本でも屈指の古さを誇るトラス橋でわずか3つの橋脚で渡る。上路式の橋なのでトラス自体は意外と低いが線路は非常に高い場所を通る。

×拡大画像

 轟音を立てて川を渡るとすぐに山に入っていく。あれほど高いところにいたが、すぐに地面だ。

×拡大画像

 少しずつ気温が上がってきたので、そろそろ引き返す。同じ道を帰っても仕方がないので川に背を向けて一つ山側に道を戻ることにした。

×拡大画像
×拡大画像
×拡大画像
×拡大画像

 ここにも製材所。たくさんの材木が並ぶ。休日の7時半だと誰もいない。

×拡大画像

 再び近鉄線をくぐって元の場所に戻る。おそらく本来はレンガ積みのポータルだったのだろうがコンクリートで塗り固められている。

×拡大画像
×拡大画像
×拡大画像
×拡大画像
×拡大画像

 民家に見えるがかなり古そうだ。始めは一階建てだったのを二階建てに改築したのだろうか。

×拡大画像

 擬洋風な建物。木材協同組合だそうだ。

×拡大画像

 これで吉野の町を小さく一周した。デジタルの一眼レフを持ち出したのは久しぶりだったが、十分に楽しめた。普段はフィルムだが、デジタルでも一眼レフだと写真を撮っているという感覚がしっかりしている。重いし最新のミラーレス一眼に比べれば性能も劣るが、趣味として撮影を楽しむならやはりレフ機だろう。ミラーが動く衝撃や光学ファインダーの美しさはミラーレスでは摂取できない栄養素だ。マニュアルフォーカスのレンズでも十分にスナップを楽しめるので高精度なAFがなくてもそれほど困らない。実はAFよりもMFの方が有利という落とし穴がないとは言えないが。

 さて、今週はここまで。もはや一眼レフは遺産になりつつあるが、安く使えて十分便利なのでぜひ使ってみてほしいところ。それでは今週も皆様にとって良き週末となりますように。

過去の記事

Home

Equipments

Camera

Lens

Labo

FILM Library

Film Development

Blog

最新の記事

2025年

2024年

2023年

Social Media

note

film biyori

instagram