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Grouse Photograph Gallery

カメラを持って"世界"を歩こう。

[アナデジ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2025/5/16

PENTAX67試し撮り

前回のお話

 これまではフィルムでは35mmフィルムとそのハーフ判で、デジタルも35mmフルサイズで撮ってきたが、ここにきてフォーマットを増やした。そう、中版。カメラはPENTAX6✕7。67のフォーマットサイズは横70mmの縦60mmなので36✕24の35mmフィルムからは面積比で約5倍の大きさとなる。中版はフィルムの大きさから画質が良いのでずっと欲しかったが、それなりの値段がするしカメラ屋でもずっとショーウィンドウにあるわけではなかった。そういう訳で半ば諦め気味であったのだが、Threadsで売却しようと思っている人のポストを見かけ、フィルム付で市場の値段よりも安く譲っていただけるようなので、声をかけて売ってもらうことにした。

 結論から言うとカメラには少し問題があって、2コマほど撮れていなかった。アンダーなコマもあった。聞いていたことから推察するに長い期間動かしていなかったので、シャッターの動きが鈍っているのだろう。そういう訳で毎日空シャッターを切って少しでも機嫌を直してもらおうと思っている。それはそうとして最近はショーウィンドウから中判カメラが消えつつあるので、整備するならするでゆっくり手をかけていきたいと思う。

 さて、本題の写真へ。フィルムはGold200でレンズは本体とセットでいただいた135mm f/4。場所はいつも通り実験場にしている奈良公園。カメラを買ったりしたら必ず奈良公園で試し撮りしていている。明るい日向から暗い森でネイチャーやスナップ、鹿を相手にアニマルフォト。奈良公園に行けばほとんど全ジャンルの写真が撮れると思っている。今回はカメラが重いので三脚に載せて写真を撮ることにした。

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 駐車場に車を止めたら禰宜道へ。森の中に通された道で、昔春日大社に仕える神官たちが通勤するために使っていた道だ。冬場は寒々しい森も春の暖かさによって真新しい緑が芽吹いていた。

 少し歩くと頭上には藤が咲いていた。写真はアンダーであるが一応撮れていた。

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 さらに歩くと春日大社の参道に出るのだが、あまりにも人が多いのでここはスルーしてそのまま東大寺の二月堂方面へ。またまた森の中を抜けてひたすら歩く。あるている途中は三脚から外して左手にカメラ、右手に三脚というふうに持っていてときどき手を入れ替える。重い。これは重すぎる。だんだんと腕は怠くなってきてカメラを持ち上げるのを嫌がるようになってきた。あまり良くないとは思うが、今度からは三脚に付けたままにして担ぎたいところ。

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 森を抜けると水谷茶屋。場所は知らなくてもこの茅葺き屋根を知っている人は多いと思う。秋になればもみじが真っ赤に染まって写真撮りを引き寄せる。今回も少しアンダー。どうやら露出計の精度もあまり良くないようだ。私のF2もそうであるが、古くなってくるとアンダーに表示するのになるのだろうか。中盤だとこんなに明るいのかとか思っていたがそんなこともなく、確認したら135と同じ露出でいいらしい。そうなると感覚的にあの設定では暗すぎるし露出計を使った方が良いようだ。

 カメラが重いなあと思いつつさらに歩き二月堂までやってきた。毎度運動不足を感じて脇の石段を登る。回り縁のベンチでしばらく休憩し、三脚をわずかに開いて一枚。

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 回折するんじゃないかと思ってf/8以上は絞らないようにしていたが、後で調べてみたらフィルムサイズが大きいので多少小絞りボケが出ても拡大倍率が小さくてそれほど気にならないらしい。確かにそれはそうだと思い今度はもう少し低速シャッターを使って撮ってみたい。

 二月堂を後にして興福寺方面へ戻る。南大門の前の人混みに揉まれ、なんとか信号を渡って脱出。浅茅が原園地を横切って浮見堂へ向かう。途中池と国立博物館に挟まれた尾根上の歩道を歩いていると白人に群がる鹿の群れがいた。彼の手には青々と茂ったもみじの枝があり、その末端は荒々しく折られたことを物語っている。想像するに鹿と遊びたくて歩道の脇にあるもみじを折ったのだろう。浅茅が原園地は興福寺の持ち物であったように記憶しており、ただの公園ではない。罰当たりであるし、欧米人のすることも底が知れる。

 ここで現地人としての欧米人の印象はここでまた減点であり、目撃者が多かったりまた別の場所で同じことをすれば私だけじゃなくて他の人から見た印象も減点されていく。そうして偏見は生まれるのだろうし、最終的に差別のような過激なものに変化していくのだろう。そういうことを頭においた上で人様の土地を見せてもらうという考えで私も観光したいと思う。

 さて、少し気分は悪いが浮見堂へ到着。ささっと三脚を立てていつもの定番スポットで一枚。

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 少し進んで浮見堂へ向かう橋へ。GWと言うこともあって舟に乗る人も多く、水面にはたくさんの小舟が浮かんでいた。時間が終わって返しに来る人、新たに繰り出して行く人。

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 エンジンが付いていたらなぁと思うが、それでは免許がいるし池が小さすぎる。少し前にラジコンの戦艦を浮かべている人がいたような気がするが、あれだったら池を広く使えて楽しそうだ。管理所から怒られそうではあるが。

 以上で写真は終わり。フィルムのスキャンはいつも通り門真のヨシオカさんでお願いしたのだが、スキャンデータは28MPあってD780の24MPを超えていた。やはり中判フィルムの大きさはすさまじい。これが大判になるともっとすごいのだろうが、さすがに手が出ないし暗室もない。

 写真本体は全体的にアンダーではあるが写ってはいた。しばらくは空シャッターを切り続けて、もう一度試したら改めてレポートしたい。

 今週はここまで。それでは今週も皆様にとって良き週末となりますように。

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