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カメラを持って"世界"を歩こう。

[アナデジ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2025/4/18

FM2を持って奥出雲と松江へ

前回のお話

 さて、最近は機材論のようなことばかり書いていたが、溜め込んでいたフィルムのスキャンが終わったので、久方ぶりの旅行記となる。今回は私にしては珍しく6人組での旅行。高校時代の繋がりで年度末になって落ち着いたことから主催者からお声を掛けていただき奥出雲、石見銀山、松江に行くことになった。私の高校は大阪の下町にあったので、比較的集まりやすい上六(大阪上本町)で集合し、車に乗り込んで阪神高速から近畿道を経由して中国道へ。今回の機材はNikonFM2にレンズはAi Nikkorの35mmと50mm、135mmの3本。フィルムは前半がUltraMaxで後半がlomographyのColor’92だった。

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 10時頃には米子自動車道へ入り、路肩には雪が残るようになってきた。3月も終わりというところであったが蒜山などの山々は真っ白だった。中国地方だと北陸などに比べればかなり南なるのだが、やはり山陰、雪はしっかり積もったようだ。右に蒜山や大山などを見つつ、白い山々をすり抜けるようにして進み12時過ぎに奥出雲たたら刀剣館に到着。奥出雲では古代から製鉄が盛んで砂鉄から日本刀の原料である玉鋼を作っている。刀剣館では原寸大の炉の模型や炉に空気を送り込む吹子の模型もあった。

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 中でも13:30から行われる刀作りの実演が良かった。真っ赤になるまで加熱された鉄を叩いて鍛えていくのだが、鉄を叩くとキンキンと甲高い音がしてこれが当たり前ではあるが意外だった。柔らかくなっているのでもっと鈍い音がするのかと思った。

 叩いては冷めたら温めてある程度伸びたら折り返す。それを15回程度繰り返して強くしていく。今回の実演では2回ほど折り返していた。最後に温まって真っ赤になった鋼に手を近づけてみたらぼやっと熱気が伝わってきた。

 実演終了後は完成した日本刀を見せていただき、希望者には握らせてくれた。私も持たせてもらったのだが、思ったよりも軽い。鉄の塊なのでもっと重いと思ったが、重心が低いため想像以上に軽かった。もちろんこれを振り回すとなると別の話であるが、この重量と刃の厚みでこれだけの強度を出すのだからすごい。少し欲しくなったが一振りで安くても100万円ほどするのだから簡単には手が出ない。しかし、刀を作るには大量の薪と炭がいるため、ほとんどはこの燃料代だそうだ。

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 刀剣館を出たら今度は足立美術館へ。足立美術館ではたくさんの横山大観の作品が集められている。横山大観といえば「無我」と数々の富士山が有名であるが、個人的に1番良かったのは水墨画。特に那智の滝が素晴らしく、迫力はありつつも霧の中を静かに流れ落ちているその様を感じられた。普段白黒の写真ばかり撮っていると同じく白黒で表現されている水墨画に引き寄せられる。カラーの絵にはない独特な湿り気が水墨画にはあり、日本らしい湿度の高さが表れていると思う。この画面上でその作品群をみていただきたいところではあるが、展示品は撮影禁止であるため残念ながら写真は用意できていない。

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 足立美術館は展示品が素晴らしいのはもちろんであるが、敷地内の庭園も素晴らしいことで有名である。庭園は撮影可能であるため、庭園は見ていただきたいと思う。そもそも美術館に庭園というのも変わっていると無教養な私は思うわけであるのだが、足立美術館は展示品が素晴らしいのはもちろんであるが、敷地内の庭園も素晴らしいことで有名である。庭園は撮影可能であるため、庭園は見ていただきたいと思う。そもそも美術館に庭園というのも変わっていると無教養な私は思うわけであるのだが、窓から見える庭園の景色も一幅の絵画と言えるという趣旨で立派な庭園を造られたようである。実際に水を流して自然を表現されたものから、水を使わずに水辺の風景を表現された枯山水まで多種多様である。

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 規模が大きく壮大なものと言えば、先ほどお話しした横山大観の那智の滝を作ってしまったことだ。美術館から道を挟んで向かい側は崖になっており、この崖の上まで水をくみ上げて流すことという方法で再現してしまった。かなり離れているために全く音は聞こえず、庭の奥に借景として静かにまっすぐに一本の糸のように流れ落ちていた。

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 一通り館内の作品たちと庭園を見て回り、集合時間になったので駐車場へ戻る。これで初日の目的地は全て回ったので旅館へ向かう。今回の旅館は宍道湖の湖岸に建つ玉造国際ホテル。部屋は湖側を用意していただけたので、部屋の窓はレイクビューだった。当日は風が強く、宍道湖の湖面は大きくうねっていた。ちょうどフィルムも使い切ったのでlomograhyのColor'92に交換。

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 夕食まで少し時間があるので湖畔まで降りてみることにした。少し波立ってはいるものの、海とは違って湖らしいピチャッピチャっという可愛らしい波の音だった。

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 ホテルの東側へ行くと入江のようになっており、薄い砂嘴を端まで進む。松の向こうには黄砂で霞んだ対岸の山々が見える。

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 砂嘴の根本の入江では波が回り込んで面白い動きをする。

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 少し夕食の時間になり、夕食後は一つの部屋に集まって酒を飲みながら夜を更かしていった。風呂の時間は 0時までとなっているので23:30には解散し、残りの30分で入ってしまう。0時までには風呂から上がってしばらくしたら床に就いた。

 今週はここまで。今週も皆様にとって良き週末となりますように。

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