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カメラを持って"世界"を歩こう。

[アナデジ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2025/3/14

2025年、初遠征は熊野本宮大社へ。

前回のお話

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 もう3月というのにまだ初詣の話をしている当blog。冬は私の一番好きな季節で書きたいことが多いし、その割に旅行に出かけて投稿が滞ってネタを消化しきれずに春目前になってしまった。春に冬の写真を投稿するわけにもいかず、腐ってしまう前に出してしまおうというのが本投稿の裏事情である。

 さて、実際に出かけたのは1/4。珍しく私一人ではなく、両親と弟も合わせて家族4人で出かけた。朝5時に出発し、いつも通り五條へ抜けてそこから国道168号をひたすら南下。久しく168を走っていない父は改良のされように驚いていた。もはや”酷道”も過去のものかもしれない。

 本宮大社(一般的には熊野大社)には8時半頃に到着し、河原の駐車場に車を停める。河原とは言っても非常に広大である上に、駐車場の部分を均すために川側に砂利が積み上げられていて川は見えない。駐車場から堤防へ上がると白い河原の遠くに青い川が流れていた。

 世界遺産熊野本宮館を少しばかり見学してお手洗いを借りて参拝に向かう。都市部から離れている上にとんでもない山の中であるので正月とは言えまだまだ客は少ない。このインバウンドの世では、かなり山を越えていかないとゆっくり観光もできないようだ。

 今回のカメラはNikonF2にフィルムはKodakのUltraMax。最近はProImage100を使うことが多いが、大きな神社は往々にして森の中であるので、暗所にも対応しやすいように感度400のフィルムにした。

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 本宮大社の象徴であるヤタガラス。太陽の化身で、初代天皇である神武天皇を大和の橿原まで導いたとされており、導きの神として信仰されているようだ。(本宮大社HPより)まさに、1年の始まり、初詣にうってつけである。元旦に東大寺にも行っているので初詣といって良いのかはよく分からないが。

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 運動不足がたたる長い石段を登り、手水で手を清めて門を潜る。中には3つの建物があり、その中に4柱の神様がいらっしゃる。私は気づかず失敬したが、1番右側の建物のさらに右側に小さなお社もあって合計で5柱となる。

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 一通り参拝したら正月仕様なのか1番左側に仮設の通路が用意されており、こちらから退出した。仮設の通路は塀の上を越えていくように設置されており、塀の様子がよく観察できる。さすがは熊野、高温多湿であるのでびっしりと苔に覆われていた。

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 社務所の横を通って参道に戻り少し下っていくと柔らかくて暖かい陽溜まりができていた。光に誘われて進んでいくと面白いものを発見した。それは熊野古道の跡。参道の石段の横にひっそりと残されていた。なぜ参道の横に本宮大社への参詣道である熊野古道があるかというと、元々本宮大社は別のところにあったから。明治まではもっと低いところにある大斎原(おおゆのはら)というところにあったのだが、水害で流されてしまって今の場所へ移されたようだ。

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 少しばかりの体験版熊野古道であるが、狭い上に石で固められているので、この道を行き来するのは大変だと思う。その証拠に後ろを歩いていた台湾人と思われる登山リュックを背負った観光客が足を滑らせて後ろへ大転倒していた。かなりの音がしたので思わず振り返ると、すぐに起き上がって「It's ok」と言っていたが、あれはかなり痛いと思う。後になって痛いなぁと鏡で尻を見ると紫になっているパターンだろう。

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 あまり心配しても仕方がないので先へ進むとコンクリート造りの現代風な瑞鳳殿へ出た。カフェなども入っていた。ここから参道へ戻る。

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 再び鳥居を潜って外に出て、次は大斎原へ向かう。まだまだ朝の光で単なる植え込みでもカメラを向けたくなる。

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 しばらく歩くと大きな鳥居が見え、左側に産田社がある。伊邪那美命の荒御魂がお祀りされているそうで、新たなものを生み出す力があるそうだ。(本宮大社HPより)

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 大鳥居を越えて5分ほど歩くと石壇が見えるようになる。これが元々の本宮大社の境内地で現在でも祠が残されている。東側には熊野川、西に音無川の2川に囲まれ南側で熊野川に注いでいる。五條からひたすら南下してくると本宮の辺りでようやく川岸に平地が見えるようになる。下流から上がってくれば最後のマトモな平地というわけで交通上重要だったのだろう。大した道を通すこともできない太古の昔では川は重要な交通路であったので、そういうことではないかと勝手に推測する。それにここだけやけに広い上に2つの川に囲まれて神秘性を感じられずにいられない。

 そんなことを考えつつ本宮大社を後にする。168号を引き続き南下し、新宮の橋本交差点を左折して今度は42号を北上。橋本交差点から半時間程走って花窟神社へ。ここの神社もまた面白い。熊野詣の一環としても参拝されたらしく、ここもなかなかのパワースポットだ。ご神体は巨大な岩石で高さが20mほどある。正面から見ると天空の城ラピュタに出てくる緑のロボットの上半身のような形をしており、巨岩の正面少し離れたところに太く高い柱が建てられており、この柱と巨岩の頂とを縄で結んでいる。縄からは3つの細い飾りが出ており、これまた独特である。

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 また、手水の横にはほぼ球状の石があり、手水の水を掛けて自分の身体の痛いところを擦ってからその石を撫でると痛いところが治るという謂れがある。皆が水をかけるのでかなり苔むしており、これまた面白い。

 ご神体である岩を撮るのは少し気が引けたので写真はないが、訪問の価値はあるのでぜひ見に行っていただきたいと思う。

 花窟神社を出たら例によって鬼ヶ城へ。父は昔よく磯釣りに来ていたそうで、かなり懐かしそうにしていた。今回は本宮大社に行きたかった母と鬼ヶ城を再訪したかった父への奉仕旅であったが、両方とも満たせてよかったなと、個人的には感じた。母親が頭が痛いのを隠していたのに気付かなかったのは残念であったが…

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 鬼ヶ城を出たら国道309号を経由して169号を通り、吉野を目指す。大迫ダムの裏にある入之波温泉に入りたかったが、時間が間に合わず、宇陀にある温泉へ向かった。秘湯に入れなかったのは無念であるが、宇陀では温泉に薬草を入れて薬湯にしてあり、これはこれでよかった。この後広陵町まで戻って王将で夕食とし、大阪まで真っ直ぐ帰った。帰りは西名阪道にしたので快適そのものだった。

 以上で今年最初の遠征である熊野詣は終わり。もう3月2週目でかなり暖かくなってきたので、どのように記事を書こうか悩むところであるが、来週も頑張って投稿したいところ。

 今週も皆様にとって良い週末となりますように。

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