[アナデジ写真記]
毎週だいたい金曜日に更新するblog。
2025/2/7
フィルム写真にエモさはいらない

フィルムカメラと言えば。最近よく聞く回答は「エモさ」、「撮った結果が分からない」、「枚数が限られる」というので大半を占めると思う。長年フィルムを使ってきた人を除けば「エモさ」というのはかなりの大多数を占めているように感じている。


筆者も良く思っているかは別にして”Z世代”に属しており、フィルムで写真を撮っていると言えば、かなりの確率で”エモさ”を目的にしているのかと聞かれる。「なんだかなぁ」と思いつつ、「デジタルの白黒があまり好きでないので、フィルムを使ってるんですよ。」と毎度微妙な回答をしているのである。デジタルに比べてフィルムは暗所や逆光は苦手ではあるが、順光で撮ると非常に粘り強い写りをしてくれる。


デジタルで撮っていると(特に測光方式をマルチパターンにしていると)順光は面白みが少ないように感じて、逆光で撮りたがる人が多いと思う。フィルムを使って順光で写真を撮ると、そのフィルムの特徴が一番分かりやすくてフィルムごとの個性を楽しみやすい。デジタルカメラとは違ってフィルムカメラはセンサー交換式カメラであるので、センサーを変えられる楽しさはフィルムカメラ固有の楽しさである。


特にFUJIFILMとKodakの差はかなり大きなもので、それぞれの違いが如実に現れる。私はKodakの黄色い写りが好みで、Kodakのフィルムを使えば世界は優しく写る。特に夕方になると、夕日の黄金色が強化されてより暖かな雰囲気になる。これが非常に綺麗で、デジタルでフィルム風レタッチなる煩雑な手続きを経なくても味わえるし、完全再現とは行かない。私もフィルム風のプリセットを考えたこともあるのだが、フィルムは同じフィルムでも条件によって様子が変わるので、このランダム性はレタッチでは楽しめない。そういったところからフィルムで撮るのがやはり好きだ。

かと言ってデジタルでは撮らないかというとそういうわけでもなく、朝日などの強烈な逆光や暗所はフィルムは苦手とするのでそこはデジタルの出番となる。また、合成したいとき、何枚も撮ってより良いカットを選びたいときもデジタルで撮る。どちらかが優れていると言うわけではなく、要は棲み分けだと思う。また、最近のフィルムの値段はかなり辛いものがあるので、デジタルも混ぜつつ撮っている。

このようにデジタルのイメージセンサもフィルムも両方とも感材として素晴らしいものであると思うし、フィルムも写らなくも画質が悪いこともない。期限内にしっかりとした露出と解像するレンズで撮ればフィルムもしっかりと写るのに先鋭的な”エモさ”だけを取り上げられると少し悲しいなと思う。

また、冒頭に「デジタルの白黒があまり好きでないので、フィルムを使ってるんですよ。」と書いたことについてだが、白黒に関してはデジタルよりもフィルムの方が私は好みだ。デジタルの白黒と白黒フィルムの白黒は全くの別物で、カラーを白黒にしたのと元々白黒でしか撮れないのではその差はかなり大きいと思う。撮り方次第だとは思うが、フィルムの方がハッキリしているように思う。それに、デジタルだとツルっとした画像になるが、フィルムだと適度に粒子感があって白黒との相性も良いのではないかと思う。

写真の処理方法自体も白黒だと自分で現像からプリントまでカラーに比べてやりやすく、デジタル的な処理が好きなのか、化学的な処理が好きなのか選べて良いと思う。

私は仕事もパソコンであるし、webもしているのでこれ以上パソコン作業はしなくて良いかなと思うのと、レタッチのような作業があまり好きではない。撮影前に今回はどの感度に現像するのか決めて、どの薬品を使って、どれくらいの時間で現像するのか。そういうことを考えている方が好きなので、私にはフィルムの方が合っている。

あまり今回は纏まりがないが、エモい、エモいと言わずに本来の楽しさや美しさを分かってくれる人がもっと増えたら良いのになというのが私の願いである。
それでは今週はここまで。皆様にとって良き週末となりますように。