[アナデジ写真記]
毎週だいたい金曜日に更新するblog。
2023/2/10
―雪の京都①―
東シナ海上に発生した低気圧は、勢力を増しながら徐々に日本列島へと近づいていた。日本海上に発生した新たな低気圧と日本列島を挟み込むようにして前線を伴いながら北東へ進む。いわゆる二つ玉低気圧といわれるものである。急速に発達し、広い範囲に激しい降雪をもたらすのが特徴である。この低気圧も例に漏れず、24日正午には992hpaであった中心気圧は翌日午前3時には北側の低気圧を呑み込み,956hpaまで低下した。
大阪では24日の日が昇るあたりから風が強くなり始め,午前10時には窓をガタガタと鳴らすような風になっていた。気温も晴れているにも関わらず午前11時頃をピークに徐々に低下する。
強力な寒波は午後9時には気温を氷点下まで押し下げ,雪を降らせる。側溝に蓋をする鉄板のように,地熱のない場所には積雪が見られた。
隣県の京都では午後3時頃に雪が降り始め,古都を白い世界へと変貌させたのだった...
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大げさな前振りを書いたが,ただ単に京都へ雪景色を撮りに行っただけというのが今日のblog。吉村昭氏の具体的な数値や時間を淡々と記していくスタイルの小説が好きで,それを意識して書いてみた。ここからはいつものスタイルで。
先週の投稿が飛んでしまって申し訳ない。
大阪から京都へ行く方法はいくつかあるが,京阪電車で行くのが最も安い上に,8000系電車の乗り心地が素晴らしいと聞いていたので,淀屋橋から乗車することにした。淀屋橋は地下駅なのだが,オリエント急行をイメージしたような内装と地下駅の薄暗い照明が何とも言えないワクワク感を醸していた。写真が無くて恐縮だが...
天満橋を過ぎると列車は地上へと駆け上がり,そのままの勢いで高架へ登る。寝屋川を渡る橋の上から大川沿いに立ち並ぶビル群が見えて離れていくので,今から出かけるのだという気分を高めてくれる。複々線の線路を快走し,いくつものカーブを越えて大山崎を目指す。枚方のあたりから雪が見え始め,大山崎を越えると完全に雪景色に。清水寺へ行きたいので,丹波橋で乗り換えて清水五条で下車した。
OLYMPUS E-M1 MarkII F/11 1/400秒 ISO200
清水五条を出ると雪景色で,歩道にも雪が残っていて気を付けて歩かないと転びそうになる。
OLYMPUS E-M1 MarkII F/8 1/200秒 ISO200
五条通を東へ進み清水寺を目指す。どこもかしこも雪景色でただの道を歩くだけで魅力的だ。
OLYMPUS E-M1 MarkII F/8 1/400秒 ISO200 RowTherapee
信号を待つタクシー。
東大路通を越えると参道の雰囲気を感じ始め道は勾配を見せ始める。Dタイプの24-70 f/2.8を付けたFM2とOLYMPUSのE-M1 MarkIIを持って歩いているので転ばないようによりいっそう注意する。
暫く雪道と格闘しながら進むと茶碗坂への分岐が現れる。直線的な道の向こうに三重塔が見える。真っ白な道に脅かされながら歩く。雪国でよく見る雪が山盛りのポスト。朱と白の対比が美しく,見かけると必ず撮ってしまう。
OLYMPUS E-M1 MarkII F/4 1/800秒 ISO200 RowTherapee
OLYMPUS E-M1 MarkII F/8 1/400秒 ISO200
最後に階段を登ると清水寺の正面に到着する。
OLYMPUS E-M1 MarkII F/8 1/640秒 ISO200
OLYMPUS E-M1 MarkII F/8 1/400秒 ISO200
これで雪の清水寺へ到着。前振りで疲れてしまったのでこの辺りで一度切りたいと思う。次回は雪の中の清水の舞台を見て行こう。