[アナデジ写真記]
2022/12/23
―Kodak-ColorPlus200で撮る、伊勢神宮 五十鈴川―
今回も私のメインカメラであるNewFM2にKodakのColorPlus200を入れて伊勢へ出かけた。ColorPlus200はfujicolor100よりも今のところ安く入手できて、感度が200あるのでオススメのフィルムだ。
さて今回は伊勢だが、私は近鉄の勢力圏に暮らしているので、伊勢神宮は日帰り旅行の対象にうってつけなのである。中学時代の友達に近鉄の株主優待券をもらって訪れたのが始まりで、独特な神聖な雰囲気と電車で出かける楽しさにすっかりとハマってしまっていた。3年以内に一度のペースで参拝しており、この秋にも行ってきた。
これまでは弟と二人で行くことがほとんどであったが、今回は初めて家族で出かけた。家族でも予定が合わそうとすると結構難しいので当初予定していた夏から大きく遅れてしまったものの、なんとか実現できた。(そのせいで迷惑をおかけした人もいたのだが…)
中学や高校生だった頃はお金もなかったので乗車券のみで乗車できる急行電車で往復していた。さすがに疲れるので、大学生になってからは帰りのみ特急を使うようにした。しかし、今回は往復特急なのだ。と、いうわけで始発駅の上本町までやってきた。
別に鶴橋でもいいのだか櫛形ホームに停車している電車に"落ちついて、ゆっくりと"乗り込むのだ。
f/8 1/250秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
f/8まで絞ったので乗務員室全体にピント。手前の鉄柵にはかなり接近していのでボケて、ホームの終端部も離れているのでぼやけてくれた。
行きしなに使った電車は「伊勢志摩ライナー」。幼い頃に載せてもらったこともあり、私のお気に入りだ。しかも、デラックスシートにした。座席は柔らかく沈み込むようになっていて非常に快適。途中、いくつかの駅に止まりつつ、山々を越えていく。
特急電車の窓枠は底辺の部分が広く作られているので、いつもペットボトルやお菓子を置いているのだが、私にはFM2があるので置いてみた。
うーん、様になる。ジェットダイスケさんがやっていたのでマネしてみたかったのだ。古い物ってそれだけで被写体になってくれる。首からぶら下げていても悪目立ちしないし、外に出してられるので所有欲も満たしてくれる。(なので私は梅田でもタスキ掛けにしている。)
さてさて、2時間半くらい乗車して伊勢市駅へ。急行電車だと既に疲れてしまってるが、特急なので心も身体もフレッシュなまま。まずは、外宮へ。いつも通りの神聖な雰囲気。
外宮は内宮と比べて小ぶりなので,あっさり終わってしまう。参拝して鳥居まで戻り,タクシーで内宮へ。4人もいるのでバスとも運賃が変わらない上に座れて良かった。
車をおかげ横丁の横あたりに運転手の方が着けてくれたので,参道はすぐそこであった。ただ,おかげ横丁に足を踏み入れると人が多くて驚いた。正月か?と思うほどの人出で歩くのにも困るほどだった。どうしてこんなに多かったのだろうか...?紅葉とか気候が良いから...?人混みを避けて五十鈴川沿いを進む。
f/8 1/250秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4S, ColorPlus200
それはさておき,既に昼前になっていたので先に昼食にすることにした。伊勢神宮に来たら伊勢うどんと決めているので毎回立ち寄る「岡田屋」に入った。ここの伊勢うどんがうまい。(ここでしか食べたことはないのだが...)伊勢うどんは好みが分かれるのだが,しっかりとした味のタレが太くて柔らかい麺によく絡んでうまい。
f/5.6 1/125秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
腹ごしらえが済んだら内宮へ。まずは宇治橋で五十鈴川を渡る。まっすぐ進み続けると迷わずに正宮へたどり着ける。正宮を始めに参拝し、荒祭宮や風日祈宮などの別宮も全て参拝した。全部回るとなかなか見応えがあるので是非行ってみてほしい。特に荒祭宮と風日祈宮はいいと思う。
ちなみに、すべてのお宮の横にはスペースが作られている。式年遷宮というものが昔から行われていて、20年に一度建物を建て替える。そのときに神様にも移っていただくようで、横のスペースは前までのお宮が建っていた場所で、次のお宮が建つ所になっている。なので、また時間が経てばお宮の位置が横に移る。式年遷宮が済んだらピカピカのお宮になっていて、位置が変わった様子を自分の目でも確認してみたいと思っている。
さて、一通り参拝できたので帰るとする。参道は人が多くて嫌なので五十鈴川の川原へ。河原は水切りをして遊ぶ子供や犬の散歩をする人など、観光地「伊勢」とは違った雰囲気を漂わせていた。ゆっくりしていて、落ち着く雰囲気だ。対岸の紅葉した木々を撮影しながら帰りの特急までの時間を潰しながら歩く。
f/8 1/125秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
f/8 1/60秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
左端に写る中洲は陸続きになっていたので渡れた。淵を覗き込むと深くて底が青く見えた。
f/8 1/250秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
辺りは次第に暮れていき、空の巻雲はオレンジになっていた。フィルムで空を撮るとデジタルとはだいぶ違った写りになるので雲とともにときどき写している。鮮やかな青に写ったり、黒っぽく写ったりとなかなか楽しい。しばらく楽しんだら神宮の前にあるタクシー乗り場へ向かい、宇治山田駅へ。f/2.8 1/60秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
大正に建てられた駅舎で有形文化財に登録されている。
玄関ホール
宇治山田駅は伊勢に向かう皇族方を乗せた御召列車の停まる駅で戦前からの伝統である。そのため、外観、内装ともに美しく装飾が施されて、上品な駅になっている。玄関ホールがこの駅で最も好きな部分で天井が高く開放的だ。玄関のドアの上の小窓も八角形になって、照明も凝ったものになっている。写真の左側の天井が低くなってる所に窓口が収まり、写真を撮っている私の後ろがコンビニになっている。玄関に入ってすぐだとコンビニは見えないようになっているのも良い。
さて、駅の話題はこれくらいにしておいてホーム階へ。
f/2 1/60秒 NewFM2, Ai Nikkor 50mm f1.4s, ColorPlus200
帰りの特急は「しまかぜ」だ。しかもプレミアムシート。まさに最高の一言に尽きる。シートはふかふかで、かつ革製だ。次の伊勢市駅までに荷物を落ち着けて食堂車へ。ダブルデッカーの下側の席に座り、伊勢平野を駆け抜ける様子を体感しながらアイスクリームを紅茶できめる。シベリア鉄道に乗れば楽しいのだろうが、当分はダメだろう。全く余計なことをしてくれて…伊勢中川を過ぎた頃には座席へ戻って残りの乗車を楽しんだ。あっという間に列車は上本町の地下ホームへ滑り込む。名残惜しいが、下車して最寄り駅へ。
こんな感じで今回も小旅行を楽しんできた。最近はすっかり寒くなってしまって、あちこちで雪が悪さをしているようだ。あまり降っては困るが、雪の写真も撮りたい。そもそも今年は一度も雪を見ていないので、明日は頑張ろうかと検討中である。
それではまた来週。