NewFM2

初めてのカメラにこの1台。
Nikonフィルム一眼レフの定番中の定番。長らく写真学校の教材として使われてきたベストセラーで写真の概念を学ぶにはこれほど良い選択肢はない。

完全機械式のフルマニュアルカメラ
本機は完全な機械式カメラとなっており、電池を入れずとも撮影可能。カメラに入れるボタン電池は内蔵露出計を動作させるためにのみ使われている。また、ピント調整や露出は全て手動式で撮影者の意のままに撮影できる。
昨今のミラーレス一眼は高速なAFを搭載し、EVFには撮影前から露出が反映されるなどあまりに撮影が簡単になった。本機は全て撮影者に選択を委ねられており、撮影の楽しさを思い出させてくれる。
わかりやすい操作系

フルマニュアルでありつつも初心者でも分かりやすい操作系。ファインダー内には露出計、絞り、シャッタースピードが表示される。露出計はLED式で全部で5段階表示。「+」は1段以上オーバー、「+〇」は0.2から1段オーバー、「〇」は適正露出、「〇-」は0.2から1段アンダー、「-」は1段以上アンダーとなる。
また、数々の誤操作防止の機能が搭載されている。一つ目は露出計の電源とシャッターのロック。露出計の電源は巻き上げレバーが兼ねていて、巻き上げレバーを起こした状態でないと動作しない。これはシャッターも同様でレバーを起こしていないと動作しないため、レバーを倒していれば手が当たってフィルムを無駄にすることはない。他にも裏蓋開閉には巻き上げノブの下にあるツマミを押していないと開かないため、誤ってフィルムを入れた状態で裏蓋を開けずに済む。
質実剛健な造り
小型軽量であることよりもその造りが頑丈であることを優先して設計されたFM2。小さくて使いやすい機種でありつつ、ずっしりと中身が詰まった重みがある。使いやすさと所有欲を満たしてくれる重厚感を最良のバランスで実現されている。
1/4000秒まで切れる高速シャッター

発売時は1/2000秒が最高速であるなか、本機は1/4000秒を実現。晴れて明るいところだとISO100のフィルムで十分だが、森に入ったり日が落ちてくる時間だとISO400のフィルムを使いたいところ。しかし、感度が高ければ絞りを開いてボケ感のある写真は撮りづらくなってくる。しかし、シャッター速度が速ければ感度の高いフィルムを入れていても安心して絞りを開くことができる。
また、1/250秒までフラッシュと同調でき、当時の最速同調速度であることから大きな話題を生んだ。