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カメラを持って"世界"を歩こう。

[あなでじ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2026/02/27

フィルムカメラと山陰東京旅-vol.2 | NikonFM2

前回のお話

 先週に引き続き今週もサンライズ出雲による山陰東京旅。岡山を過ぎて上郡くらいで眠りに就いたのだが、今回は途中で細かく目が覚めて大阪駅で停車中の様子や京都の通過などを見ることができた。なんとなく主要な場所で目が覚めており、途中の醒ヶ井辺りでも目が覚めたので名古屋の通過も見れるんじゃないかと思っていた。しかし、そう甘くはないようでしっかり熟睡しており、目が覚めたことには薩埵峠を過ぎたころだった。もうひと眠りして熱海で起床。自販機のあるデッキまで缶コーヒーを買いに行き、ドアの窓から朝の相模湾を眺める。部屋に帰ったら缶コーヒーを開けて買っておいた菓子パンを食べる。

 起きてからはゆっくりダラダラと過ごし、朝の関東の街並みを寝台列車は快速で通り過ぎてゆく。次第に建物が大きく見通しが効かなくなってくると終点の東京。今回も定刻から遅れて到着した。

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 駅のロッカーに大きな荷物を預けたら今度は横須賀に向けて出発。品川まではJR線で向かい、そこからは京急線で向かう。赤色の電車といえば近鉄であるが、関東だと京急。品川を出てからは線路が曲がりくねっているのでゆっくり徐行運転だが、まっすぐになれば一気に加速。減速を強いられる部分では速度を落を落とすが、規制が外れると再び高速運転に復帰。関西私鉄でいえば京阪電車に近いなぁと思った。

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 金沢八景を過ぎた辺りから眠たくなってしまったが、慣れない電車なので眠気を堪えて車窓を眺める。予想外に列車はどんどんと山の中へ入っていき、トンネルと谷が連続するようになる。沿線の地形についてはあまり予習してこなかったので新たな気付きがあって嬉しかった。

 しばらくして横須賀中央駅に到着。ここからは徒歩で海へ。今回の目的は記念艦三笠。日露戦争時の日本海海戦で活躍した戦艦で東郷長官座乗の旗艦だった。

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 艦に着いてからはしばらく散策した後、無料のガイドツアーに参加した。11月であるがこの日は風が強く、甲板に吹く風は冷たくてさながら航海中のようであった。説明を聞き艦を一周する。水兵が寝ていた場所や石炭の積載箇所、士官室や艦長室、長官室などを見学した。

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 長官公室には大きなテーブルが置かれ、少々狭いものの、部屋の設えも豪華で一般的な建物に遜色無い。また艦尾にはベランダの様になったスターンウォークも設置され木造帆船からの系譜なんかも感じた。ただし、部屋の両脇にも大砲が据えられており、戦艦であるということを感じさせる。

 ガイドツアー終了後も艦内を見学し、お昼になってきたので艦を後にすることにした。お昼ごはんはせっかくなので海軍カレーが良かったのだが、どこも混んでいることから諦めてコンビニサンドイッチを購入して駅前のベンチで食べた。

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 さて、この次は大井町にあるニコンの本社に行くことにした。ニコン使いとして総本山のようなもので一度はニコンミュージアムに行かねばなるまい。再び京急線に乗車し、品川まで戻って西大井までJR線で向かう。駅を降りてから本社へ歩き始めたのだが、妙に静かである。そこで思い出した。当日は日曜日だ。日曜日はニコンミュージアムが休館日であり、行っても空いていないのだ。

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 仕方なく引き返して駅に向かう。帰りの新幹線までずいぶん時間が空いたので、ちょうど江戸川橋で開催されていたtanao氏の「還る」展を見に行くことにした。気にはなっていたものの、諦めていたので西大井から一気に移動して向かうことにした。途中品川と有楽町で乗り換えてしばらく歩くと到着。

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 歩いてきたのと、暖房が効いていたので少し暑かったが、ワンドリンク制だったので少し落ち着いてからホットコーヒーを頼んだ。店員の人にはホット?と驚かれたが、私はアイスコーヒーを飲まない。夏でもホットコーヒー一択だ。飲んでいるときは暑いが、飲んだ後よりすっきりするのは実はホットなのだ。

 それからtanao氏としばし写真について色々教えてもらった。撮影地は住んでいるところから近くの海であること。夕方はさみしくなってしまうから朝に撮っていること。気になっていた何かの動物の目の写真についても教えてもらった。どうやら浜辺に打ち上げられた鯨で、赤い色の模様は血のようだ。私の住む大阪にもときどき湾に迷い込んでくることはあるが、打ち上げられることはない。大きな波が長い周期で寄せては返す鹿島灘の冷たい気候や湿り気が写真から伝わってきた。15から20枚程度の写真で今回は構成されていたが、それらを持って死なり生が表現されていた。

 ギャラリーには1時間ほど滞在して東京駅に戻ることにした。帰りの新幹線までは少しだけ時間があったので桜田門駅で降りてそこから歩くことにした。永田町の国会議事堂や霞ヶ関の旧法務省庁舎など戦前からの建物をチラッと見て皇居を通って駅に向かった。東京の夕暮れも十分に美しく、知らない土地で見る夕暮れは旅情をかき立てる。

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 東京駅では帰りの新幹線で食べる駅弁を調達したり、ロッカーに預けた荷物を取り出したりしないといけなかったのだが、なぜかうまく段取りが行かず、時間に間に合わないのでギリギリで遅らせることにした。最後にドタバタしてしまったので新幹線の2時間半は酷く長く感じた。新大阪から在来線やら地下鉄やらを乗り継いでようやく自宅に到着。いつもは自由気ままな車移動なので鉄道旅はどうしても慣れず疲れてしまった。

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 これで二日目は終わり。サンライズ出雲による倉吉と東京を1泊2日という弾丸旅だったが今回も満足である。前回は9月だったので暑すぎたが、今回は11月なので気温は完璧だった。前回は初めての東京だったので細かいことをあれこれ考える余裕はなかったが、2回目になるとずいぶん慣れてきてあちこち歩いてみた。もう梅田を歩いているのとあまり変わらない。

 東京の街は自由だ。梅田や難波のように人の流れが明確に分かれているわけではなく、皆思い思いなところを歩いているし、縦横無尽に進路が交差している。写真を撮っていても大阪ほど気にされることもない。梅田でも真っ黒のカメラで写真を撮っていると意外と不審がられる。しかし、東京は全くそうでないのだ。ちょっと旅行に来ただけでも感じるのだからしがらみの多い田舎を嫌って移住した人にはまさに天国だろう。

 さて、そろそろこの記事も締めくくりに入りたい。サンライズ出雲は今回で2度目で2年連続の乗車。普段は車で出かける私も寝台特急になると楽しくて仕方がない。年々予約が取りにくくなりつつあり、最近の人気ぶりを感じる。単にホテル代が上がったとか経済的なところよりも便利になり過ぎたこの世の中に対する一種の疲れが出ているのだろう。より速く、どこでも均一なサービスは便利であるが、旅情を感じる機会は一気に減ってしまった。日本唯一の寝台特急は夜中に目が覚めても漆黒の線路をガタゴトと音立てて進み続け、旅をしているのだという感覚を確かにしてくれる。

 寝台特急が復活するようなことがあれば必ず私は乗りたいと思う。フィルムカメラもそうだし、MTの車もこれからは不便なことこそが価値を持つ時代なのかもしれない。

 今回はここまで。今週も皆様にとって良き週末となりますように。

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