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カメラを持って"世界"を歩こう。

[アナデジ写真記]

毎週だいたい金曜日に更新するblog。

2025/7/11

趣味と選挙

前回のお話

 いつもはフィルムカメラの話ばかりしているが、今回は少しだけ政治的な話を。あくまで私の意見であるし、興味の無い方はご退出いただきたい。とは言っても今後の日本の成り行きが決まる重要な選挙。興味がないとは言っても嫌でも自分に返ってくるので思うことを少しばかり。

 さて、連日ニュースになっているように与党の過半数が維持される50議席を与党が取れるのかというと「微妙な情勢」とのことで、割れれば歴史的な転換点になるのかもしれない。普段弊blogはカメラとかフィルムとかを書いているので、その切り口から私の意見を述べさせていただきたいと思う。

 フィルムと言えばフィルムの値上がりが酷くて、3年前に私がフィルムを使うようになったときでさえcolorplus200が1200円程度で買えたのが、今や1900円になっている。方や富士フイルムはどうも日本ではデジタルカメラを売るつもりがないようで、初期ロットも小さい上にこれを逃せば手に入らないというのが常である。他のメーカーを見てみてもカメラの値段はどんどん上がっていくし、写真らしい写真を撮ろうと思うとどんどんコストが嵩むようになってしまっている。

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 フィルムとデジタルカメラの値段が上がり続けていること、富士フイルムが日本には全然カメラを売ってくれないこと。別々の問題のようにも思えるが、両方とも日本人の可処分所得が小さいことが原因になっていると考えられ、問題の根本は同じだと思う。日本人の可処分所得がもっと大きければ値上がりしても買い続けられるし、それほど苦労しなくて済む。もうずっと前に聞いた話なので、現在では当てはまらないのかもしれないが、ドイツでは賃上げが日本よりもなされているのでフィルムの値段が上がっても買い続けられているそうだ。

 可処分所得が小さくて値上げに消費者が付いていけなくなると、企業が販売する商品はどうしても売れなくなる。カメラやフィルムなんてのは必需品ではないので、真っ先に消費は減少する。今や日本の多くのメーカーは多国籍企業なので、外国での販路はいくらでもある。そうなればより高い値段でたくさん売れる国で販売しようというのは当たり前の話で自ずと日本での販売数は削減される。スキー板の話になってしまうものの、実際に販売店の方に聞いたところ日本法人が頑張って説得したとしても売上額が小さくて利益が出ないので少量しか流してもらえないそうだ。カメラと同じでスキー板もどんどん値が上がっている上に型落ちのモデルも数量が少ないのですぐに払底してしまう。富士フイルムのカメラも日本では手に入りづらいがアメリカのB&Hでは普通に販売されている事例をよく聞くのも同じような文脈ではなかろうか。

 失われた10年は20年になり、今や30年となった。私は生まれてこの方”好景気”というものを経験したことはないし、どんなものなのかは想像もできない。経験したことがあるのはデフレでモノの値段が継続的に下落し、その後それも限界になってスタグフレーションに移行したという経済学でも想定されていなかった不況のみである。一度で良いから”好景気”というものを味わってみたい。

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 まだ私は独り身なので「フィルムの値段がー!」と言っていられるが、そうでない人もいると思う。ずっと財政規律を優先してこのようになってしまったのであるから、そろそろ我々の話を聞いてもらっても良いと思う。卑近なところから見るとこんなところだろう。一票の重さは分かりにくいが確実に重さはあるのでどこが良いとは言えなくてもマシと思えるところに入れていただければと思う。三連休の中日なんかにわざわざ投票日が設定されたので穿った見方をしてしまうが、期日前に投票して来ようと思っている。

 それでは、今週はここまで。この先少しでも良くなりますように。

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