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カメラを持って"世界"を歩こう。

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[アナデジ写真記]

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2024/10/25

寝台特急とカメラの出雲東京旅ー総括というか雑感

前回のお話

 前回までの記事ではサンライズ出雲を利用して島根と東京への旅行の様子を3回に分割してご紹介した。一連の記事としては前回で終わりであるが、今回は軽く総括のようなことを記せたらと思っている。

 今回のメインのイベントは言うまでもなく寝台特急のサンライズ出雲の乗車である。私は出かけるとなると基本車なので鉄道で旅をしたことはなかった。友人に誘いを受けたのと、寝台特急であれば一度は乗ってみたかったので鉄道で旅に出てみることにした。

 一日目は美保神社と出雲大社を周るなど詰めに詰めたので忙しく慌ただしい旅であったが、それでも16:00頃には駅前の温泉で汗を流して17:00頃からは駅の待合で待機していた。19時前になってホームに上がると列車は到着しており、先頭車を撮るなりした。

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 そしてここから翌日の7時までの12時間は「動くホテル」にお世話になるわけであるが、結論から言うと非常に満足であった。車窓は動き続け、天井付近まで屋根になっているので、個室は月光に照らされる。私が幼い頃は気候がいい時期が長く、窓を開けて寝れば月光が差し込むことがあったのだが、近頃はエアコンが必要な時期があまりに長く、月の明かりを見て寝ることはなくなってしまっていた。

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 このように車窓が素晴らしく室内の電気を落とせるのはもちろんであるが、デッキに設けられた洗面台に歯を磨きに行ったり自販機に飲み物を買いに行ったりと、列車に乗っているのにホテルにいるかのように過ごせるのが非常に新鮮であった。ここで感じた第二の感想は近鉄はかなり頑張っているということ。普段の移動の大部分は車であるものの、毎年欠かさない伊勢参りだけは近鉄特急を使っている。最近は贅沢に帰りの電車は必ず「しまかぜ」を使うのだが、この列車は食堂車が付いていたり、カウンターでコーヒーやスイーツから始まり、酒につまみと無駄遣いできるようになっている。食堂車は2階建てで1階席にいくと隠れ家感がたまらない。

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 伊勢から大阪までの線路なので2時間ほどの短い乗車時間でありながら寝台特急に匹敵するような乗車体験ができるのはすごいなと思う。線路の長さがもう少しあると良いのだが、2時間はあるので宇治山田から乗ってすぐに食堂車へ向かい、スイーツを食べるなどしてコーヒーを持って座席へ戻ればしまかぜの設備を余すことなく楽しむ事ができる。

 さて、話は逸れたが、サンライズ出雲の話に戻る。今回は結局1時間ほど遅れて13時間ほどの乗車時間であったのだが、不思議なことにまだまだ乗っていたい気分だった。私と同じように満足する人が多いらしく、だんだんと予約が取りにくくなっているようである。このまま人気が続き、寝台特急の需要が再び根付けばいいなと思っている。

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 長くて短い乗車時間が終われば、終着駅の東京に到着。大阪に住んでいれば梅田で十分であるし、人混みが苦手なので長らく東京には足が向かなかった。さすがに自分の国の首都に一度も行ったことがないのは如何なものかと思うので、しっかりと散策してみることにした。

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 これまでの記事でも述べたように近代史が日本史の中では一番好きなので東京駅と上野駅を見ることに。東京駅はやはり立派で、上野駅は思ったよりもこじんまりとしていた。大阪駅は何回も建て替えられて現代的な建物になってしまっているので、戦前から使い続けている駅舎には非常に興味があった。どうしても構内図を見たり写真を見たりしても、建物の様子を正確に捉えるのは難しく、実際に見てみるというのには敵わない。

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 その後、上野を後にして新宿を友人と歩いたのだが、都庁周辺はそうでないにしても駅周辺は難波にそっくりであった。東京の人には怒られてしまうかもしれないが、規模が違うだけで難波の抜けきらないあの雰囲気が全く同じである。所属している地方が違うとは言え、同じ日本人が作る街であるのでそんなに違いは生まれないのかもしれない。

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 一方で両都市の違いを挙げるとすればやはり規模だろうか。東京大都市圏は都市圏人口が世界一であるので、大阪とはやはり格が違う。人々も多様であるし、所謂ローカルルールなどはなく”自由”であるように見えた。それに対して大阪は通路を歩くにしてもだいたいの流れができていて、壁側と中央部で歩く向きが逆になっている。他にも通路の真ん中やエスカレーターの降り口で立ち止まる人はほとんどいない。

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 関西に生まれた人は割と関西に残るし、他の地方に比べて関西人は主張が強いので、細かな”ルール”や行動規範が残りやすいのだと思う。対して東京は日本全国から人が集まる上に外国からの流入も一定数あると思う。そうであると細かなことは言っていられず、歩く人も思い思いになるのだろう。決して悪いことではなく、都市が大きく成長している証だと感じた。それに梅田で写真を撮っていると結構視線を感じてそそくさと場所を変えて行くのだが、東京ではあまり視線を感じない。良くも悪くも人に興味がないので、干渉が強い田舎から出てきたのであれば非常に快適であると思う。

 そういったことを踏まえると大阪は巨大地方都市といったところだろうか。ある程度の求心力は持ちつつもローカルルールも残っているのでそんなところだろう。大阪よりも大きな都市に行かなければ気づかなかったので、今回の東京行きは私にとって非常に有益であった。案外、生まれた街から出る気がない人間にとっては第二の都市くらいがちょうどいいのかもしれない。一応粟おこしや豚まんなどのわかりやすい大阪土産もあるし、周囲に奈良や京都もあるので土産品に困らない。

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 最終的に結局まとまりのない書き散らしのような文章になってしまったが、今回はこの辺りで勘弁していただこう。実は書き始めて2回消していて、3take目の文章になった。大阪と東京となると少し敏感な内容になるので、少し難しかった。

 来週からはいつも通りの投稿に戻ろうと思う。それでは今週はここまで。今週も皆様にとって良き週末となりますように。

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