[アナデジ写真記]
毎週だいたい金曜日に更新するblog。
2023/4/7
―春のフィルムカメラ②―
撮りためていたフィルムを漸く現像に出して無事に返ってきた。モノクロが混じっていたのでちょっと時間がかかってしまった(弟が撮ったネオパン100なので。)。季節感はめちゃくちゃだが、今回は月ヶ瀬梅林。文章は少なめで写真をたくさん載せよう。
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カメラはいつも通りのNewFM2。レンズはクソデカのAI AF-S Zoom Nikkor ED 28~70mm F2.8D(IF)。FM2につけると本当に可愛くない。一応大三元のズームレンズなので使い勝手が良くて重宝するのだが、自転車や電車で出かけるとき、旅行に行ったときには重さが減点なので50mmの単焦点を持ち出すことが多い。車で向かうときしか使わないので意外と出番がない。担げよって話だが。
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元々の梅林はまだ咲いていなかったが、園芸種の方はそれは見事で、中国古典の世界だった。何か漢詩を知っているといいのだが、教科書に出てきたものくらいしか知らない。現代の国家はともかくとして、漢詩は結構好き。読んだり作ったりしたいと考えるものの、難しく結局できていない。韻の踏み方が非常に複雑だ。
梅林に降りると紅白の世界で梅のはっきりとした色が美しい。花を撮るのは苦手なので、いつもより絞りを開いて背景をぼかす。「そんなことをしてると上手くならないよ?」という声が天から聞こえてくるが、いいのだ。この季節くらいは"フルサイズ"のボケ感を楽しもう。ええ?
はい、マウントにならないマウントを取ったところで次へ。園芸種の林を抜けると古い梅林へ出る。ここはあまり咲いていないので撮っていない。ただ、何本か園芸種の木も植えてくれているので、月ヶ瀬といえばという写真は確保できた。
茶店が立ち並ぶ通り。
足元に目を向ければ可憐な黄色い花たちが競い合って咲いていた。
一通り撮影して駐車場へ向かう。月ヶ瀬は茶の生産が盛んで、至る所に茶畑が広がっている。宇治茶の生産地である(はず)。茶畑の反対側にも梅が植わっており、日本の原風景だ。ネガカラーの控えめな色味もあってより一層懐かしく感じさせる。日本人はノスタルジーを感じやすいらしく自分も例に漏れずそうなんだなと実感するのであった。
駐車場周辺も梅。
桜の時期に梅の写真を見てると改めて梅のはっきりとした色を意識した。RAW現像で桜(おそらくソメイヨシノ)を梅みたいにピンクにする人がいるが、実際の桜はかなり白い。それぞれ好きに楽しむのがいいのだが、RAW現像はどうなのかと思ってしまう。ほぼほぼ塗り絵だ。飽くまで私がしたいのは"写真"なのでフィルムが無くならない限り、どんなに高騰しようとフィルムをするだろうなと感じた春であった。最後に思想の強い話になってしまったが…
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今回はこれで終わりとしよう。今週も皆様にとって良き週末となりますように。